用途と特性
基本成分によって分類するとクロム系ステンレス鋼とクロム・ニッケル系ステンレス鋼とに大別できます。
これらを金属組織によって分類するとクロム系ステンレス鋼はマルテンサイト組織とフェライト組織に分類されるので、それぞれマルテンサイト系ステンレス鋼、フェライト系ステンレス鋼と呼ばれ、クロム・ニッケル系ステンレス鋼はオーステナイト組織を示すので、オーステナイト系ステンレス鋼と呼ばれています。
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区分
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鋼種
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特性
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用途
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JIS
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| オーステナイト系 | SUS303 | SUS303はS、Pの添加により18Cr-8Ni鋼の被削性を改良したものです。 | 自動施削される部品、シャフト、ボルト、ナット |
| SUS304 | オ－ステナイト系ステンレス鋼の代表鋼種。加工性、耐食性、溶接性が良い。 | 厨房、LNG タンク、 | |
| SUS304L | 低炭素鋼であり耐粒界腐食性が良い。溶接のまま使用可能。 | 化学工業、石油精製、製紙工業 | |
| SUS309S | 高級耐酸化鋼。 | 燃焼室部品 | |
| SUS316 | 耐食性が良い。加工後の材料の磁化特性が少ない。 | 化学工業、製紙工業、写真工業 | |
| SUS316L | SUS316の低炭素鋼であり耐粒界腐食性が良い。 | 石油化学工業、染色工業、繊維工業、食品工業 | |
| SUS317 | 316 よりさらにMo を高くし耐食性を改善したもの。 | 耐酸性が必要な化学工業設備 | |
| SUS317L | 317 に対し低炭素鋼であり耐粒界腐食性が良い。 | 耐酸性が必要な化学工業設備 | |
| SUS321 | 炭化物安定元素のTi添加により粒界腐食や耐食性に安定した性質を持っている。 | 化学、製紙、染料、肥料工業 | |
| SUS347 | 304 にNb を添加した安定化鋼で粒界腐食性がない。 | 化学、製紙、染料、肥料工業 | |
| フェライト系 | SUS410L | 410の低炭素鋼で加工性が良い。自動車排ガス処理部材。 | 自動車排ガス処理装置、 自動車エキゾーストパイプ |
| SUS430 | フェライト系ステンレス鋼の代表鋼種。冷間加工性、耐食性に良い。 | 厨房機器、自動車モール、ストーブ反射板 | |
| SUS434 | 430にMoを添加したもので430より耐食性が良い。 | 自動車トリム | |
| マルテンサイト系 | SUS403 | 410の低Si鋼。 | バルブシート |
| SUS410 | 13Crステンレス鋼の基準型、焼入硬化性は少ない。 | ナイフ、フォーク、食器類 | |
| SUS410S | 410の炭素を0.08以下にしたもので加工性が良い | 器物、蒸留塔トレー | |
| SUS416 | S、Pの添加により13Cr鋼の被削性を向上したものです。ただし、耐食性は基準型より劣ります。 | ボルト、ナット、気化器部品、バルブ、複写機のシャフト | |
| SUS431 | Ｎｉ添加により靭性を改良し、Crの添加により耐食性を改良したもので、熱処理のきくマルテンサイト系では耐食性が最も良好です。 | 製紙機械、船舶用シャフト、航空機部品 | |
| SUS440 | SUS440LにS、Pを添加して被削性を改良したもの。 |